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ソフトバンク増収増益 携帯3社9月中間 新規制対応で明暗

 携帯電話大手3社の2019年9月中間連結決算が5日、出そろった。10月からの規制変更への対応で顧客を囲い込むための費用がかさみ、NTTドコモとKDDIが伸び悩む中、ソフトバンクは通信事業をはじめ全ての事業で増収を達成した。一方で、ソフトバンクとKDDIは通期の業績予想を据え置いたが、ドコモは端末の販売数が好調で上方修正した。

 この日決算を発表したソフトバンクは売上高が前年同期比6.0%増の2兆3731億円、営業利益は6.5%増の5519億円と増収増益だった。大容量プランの契約件数が増加したことや、月額手数料を支払い、4年間の48回分割払いにすることで、2年後に24回分の支払いを免除する端末購入支援策でスマートフォンの契約数が伸びたことが寄与した。

 「半額サポート」など銘打ったこの支援策は、誤解を与えるなどと指摘を受け、名称変更をしたものの、宮内謙社長は「ユーザーの支持があると考えている」と述べ、継続する姿勢を強調した。

 ドコモは売上高が2.5%減の2兆3300億円、営業利益は11.5%減の5402億円と減収減益。ただ、端末の販売台数が計画を上回ったことから、通期の連結売上高予想を従来から600億円増の4兆6400億円に上方修正した。KDDIは売上高が4.2%増の2兆5644億円、営業利益は1.4%減の5534億円。金融・決済やあらゆるモノがネットにつながるIoT関連などの非通信事業が下支えした。

                   ◇

 ■携帯電話大手3社の2019年9月中間連結決算(売上高/営業利益/最終利益)

 KDDI(au)

  2兆5644(4.2)/5534(▲1.4)/3475(0.6)

 ソフトバンク

  2兆3731(6.0)/5519(6.5)/3274(4.1)

 NTTドコモ

  2兆3300(▲2.5)/5402(▲11.5)/3723(▲8.5)

 ※単位は億円。カッコ内は前年同期比増減率、%。▲はマイナス

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