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楽天の携帯事業、強気崩さず サービス遅延も「年内3000基地局稼働」

 10月のサービス開始が来春に大幅延期となった楽天の携帯電話事業について、三木谷浩史会長兼社長は7日の決算説明会で「基地局の建設に邁進(まいしん)していくのみ。整備のスピードも上がってきている」と述べ、年内に3000局の基地局が稼働することを明らかにした。約5000人に限定したプレサービスでは電波がつながりにくいなどの不満の声が上がっており、基地局整備を急ぐ。ただ、本格サービスの開始時期については「できるだけ早急」と述べるにとどめ、明言しなかった。

 プレサービスでは通信料金を無料にしたが、電波がつながらず利用開始の手続きができないなどのトラブルが続出した。その後、11月4日時点で対象者の回線開通率は98.3%に改善。基地局整備についても年内に4500局の開設契約を達成し、来年3月末までに3432局を開設する計画で、三木谷氏は「ネットワークのクオリティーはいいものができた」と強気の姿勢を崩さなかった。

 楽天は事業開始段階では、東名阪の限定した地域で自前の基地局を整備し、他の地域ではKDDI(au)の回線につながる仕組みをとる。その後、2025年までに最大6000億円を調達し、全国規模のネットワーク構築を目指すとしている。三木谷氏は「地方に関してはよりスムーズに進められる。全国一斉に基地局の建設を進めていく」と強調した。一方、楽天モバイルのタレック・アミン最高技術責任者(CTO)は「世界において、仮想化ネットワークを配備できたと誇りを持って報告できる。日本でシステムを完璧なものに仕上げて、世界に展開する」と豪語した。

 楽天は、携帯電話大手の回線を借りて格安スマートフォンを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)事業も展開している。回線を提供しているNTTドコモの吉沢和弘社長は「自前のネットワークを持つ以上、MVNOを使い続けるのはいかがなものか」と苦言を呈している。これに対し、三木谷氏は「バランスよくやっていきたい。順次、自前の回線に移行できればと思っている」と述べた。(高木克聡)

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