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NTT独自電力網に6000億円、蓄電池など束ねる 携帯電話事業で成長難しく

 NTTは12日、子会社を通じて、独自の送電網整備を含む電力事業に2020年度から6年間で6000億円程度を投じる計画を発表した。全国に約7300カ所ある電話局に設置した蓄電池やグループ会社のグリーン電力発電などのさまざまな電力の供給源を束ね、電力需給に応じてオフィスや工場、病院などに供給できるようにする。災害時のバックアップ電源として活用することなども見込む。

 具体的には、NTT傘下のNTTアノードエナジー(東京都千代田区)が発電設備や電力網の構築などに向け、来年度から25年度にかけ毎年1000億円程度の設備投資を実施。電力関連事業の売上高は現在3000億円程度だが、25年度には6000億円に倍増させる方針。

 電話局では固定電話の利用減で生じたスペースに繰り返し充放電できるリチウムイオン電池を配備する。さらに、1万台程度の社用車を30年度には全て電気自動車(EV)に変えて蓄電池としても使えるようにするのに合わせ、EVの充電設備の設置も増やす。電話局の周辺などにはグループ会社を通じて太陽光発電を設置するほか、風力やバイオマスなどのグリーン電力発電による電源を外部からの調達も含めて整備する。

 電話局の周辺の施設には配電網を構築する。電力のロスが少ない直流の配電網を使って、効率良く送電できるようにする。災害時には病院などに電力を供給し停電リスクを分散する。また、蓄電池やEVなど分散する電力の供給源を束ねて1つの仮想的な発電所として機能させ、電力需給を最適制御するビジネスも手掛ける。

 NTTが電力事業を強化するのは、主力の携帯電話事業で値下げ競争などが進み、これまでのような高成長が難しくなる中、新たな収益源を確保するのが狙いだ。

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