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ファストリ、倉庫内自動化に向け日仏の2社と提携

 カジュアル衣料「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは13日、自社倉庫の自動化を国内外で推進するため、産業用ロボットの動作をAI(人工知能)を用いて制御するシステムの開発を手がけるMUJIN(ムジン、東京都)など日仏2社と、物流面で提携したと発表した。ファストリは昨年10月、保管・搬送システム最大手のダイフクと包括提携して倉庫の自動化に着手、今回の提携で世界各拠点での展開を加速させる。

 倉庫自動化を世界各国で展開するため、昨年のダイフクとの提携時に全世界で約1千億円の投資を公表している。13日開いた記者会見で、ファストリの柳井正会長兼社長は「(自社で取り組む)サプライチェーン改革は世界でも例をみない、初めてのような試みだ。本当の意味でエンド・ツー・エンドでサプライチェーンを作った企業が今後の世界を作る。未来のための提携だ」と述べた。現在、19の国・地域で78倉庫を運用しているが、今後3~5年程度で倉庫内自動化を達成させる目標も示した。

 提携したのは、ムジンと、自社開発の自走式ロボットなどを使って倉庫内での無人商品管理を手がけるフランスのエグゾテック・ソリューションズ社。

 ファストリはダイフクとの提携で、ネット通販専用倉庫などで商品の入出庫や検品、搬送や保管などの自動化を進めてきた。ただ、季節ごとに入れ替えが起きる衣類は色やサイズを含め商品点数が膨大だ。消費者からの商品発注に合わせて庫内から収集し箱詰めするピッキング作業は、ロボットで自動化するのは技術的に難しかったという。

 今回の提携でファストリはムジンと共同で衣類1点ずつ持つことができるピッキングロボットを開発した。今後、国内外の倉庫に配備する。また、ムジンは中国、エグゾテックは欧州の各1拠点で技術導入を始めており、ダイフクが手がける国内外4拠点と合わせ、倉庫の自動化を加速させる。

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