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岩谷産業、カセットこんろ発売50周年 手軽さで支持、災害時も活躍

 岩谷産業が日本で初めてカセットこんろを発売してから、今年12月で50周年を迎える。食卓でガスホースを気にせずに鍋料理が食べられる手軽さが支持を得て、本格的な焼き肉やたこ焼きを楽しめる専用こんろも登場。近年はアウトドア向けにも進化を続け災害時にも役立つと注目が集まっている。

 岩谷産業は1969年に初代製品の「イワタニホースノン・カセットフー」を発売した。食事時に家族が温かい鍋を囲む一家だんらんのイメージを打ち出すことで普及を進めた。国内市場だけでなく中国や東南アジアなど海外にも販路を拡大し、2018年度は過去最高の244万台を売り上げ、これまでの全シリーズの累計販売台数は5200万台を超えるロングセラー商品となった。

 近年はアウトドア人気で野外向けの需要が伸びている。持ち運びに便利なケース付きで風に強く燃焼に必要な空気だけを取り入れる構造の「風まるII」などバーベキュー対応の製品を強化している。

 東日本大震災では全国的にカセットこんろが品薄となり、被災地へ緊急出荷した。カセットボンベが使える暖房機シリーズも展開しており、災害に備えて購入するケースも増えているという。

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