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初冬直播き栽培 岩手県で2年目の実験がスタート

 積雪前の田んぼに種籾(たねもみ)を直播(じかま)きして越冬させる世界で例のない「イネの初冬直播き栽培」の実用化を目指す2年目の実験が19日、岩手県滝沢市の岩手大学農学部付属農場で始まった。

 イネの初冬直播き栽培は、農家の高齢化、担い手不足対策として、岩手大学農学部植物生命科学科の下野裕之教授が平成20年から実用化に取り組んでいる。

 越冬した種籾が田んぼでそのまま育つため、代(しろ)かきや田植えなどの春に集中する農作業を省けるほか、コストがかさむ育苗の必要もない画期的な栽培法。

 実験は農研機構からの1億5000万円の補助金で実現した。期間は3カ年で、下野教授を中心に全国11の研究機関と3つの生産者が参加している。

 昨冬に直播きしたひとめぼれは8カ所の積雪寒冷地で出芽率25%の目標を達成、10アール当たり収量も約500キロと春の直播き相当で、実用化に大きく前進した。

 2年目の実験は出芽率35%が目標で、4アールの田んぼに特殊な処理やコーティングをした種籾を学生らが直播きした。

 この栽培法には農家の関心も高い。この日は岩手県八幡平市の大規模農家(米19ヘクタール、麦4.6ヘクタール)の立柳慎光さん(40)も見学し、「前年度に作業を終えられれば栽培面積を増やせる。期待している」と話した。

 下野教授は「出芽率35%を達成、実用化にめどをつけたい」と意欲を示した。

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