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トヨタが決済アプリ提供 スマホ向け 顧客データ収集・活用

 トヨタ自動車は19日、スマートフォン用のキャッシュレス決済アプリ「トヨタ ウォレット」を開発し、提供を始めたと発表した。

 カーシェアリングやレンタカーなど多様化する移動サービス事業の決済インフラとしての活用に加え、顧客の消費行動に関するデータを集めサービスの向上につなげる狙い。

 決済方法は3種類を用意した。事前チャージ型ではNTTドコモの電子マネー「iD(アイディ)」、後払い型は「Origami Pay(オリガミペイ)」のそれぞれの加盟店で使える。銀行口座から即時に引き落とされるデビット型は、ゆうちょ銀行や三井住友銀行などが導入した「銀行Pay」の加盟店で使用できる。

 アプリを通して得る顧客情報を分析し、移動サービスの利用を促す割引情報などの提供を検討している。今後はオリガミペイなど以外の決済事業者も加えるほか、少額の資産形成といった機能も追加するなど、サービスを充実させる考え。海外でも展開し、他の自動車メーカーとの連携も視野に入れる。

 スマホ用決済アプリは乱立し、各社は大規模なポイント付与による利用者の獲得競争を繰り広げている。

 ただ、トヨタ側は、こうした競争からは一線を画し、サービス内容の強化や拡充で顧客の獲得を進める。

 まずは米アップルの基本ソフト(OS)「iOS」向けの提供を始めたが、来春には米グーグルのOS「アンドロイド」向けサービスも開始する予定。

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