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「厳選みかん」出荷ピーク 和歌山

 甘みのあるミカンを厳選し、付加価値を高めて出荷する作業が、和歌山県内のJA選果場などでピークを迎えている。県果樹園芸課は今シーズン、県内の「厳選みかん」の出荷を約4万トンと見込んでいる。

 同県広川町などのミカン農家が栽培した「有田みかん」を集めるJAありだAQマル南選果場でも、厳選みかんの出荷が最盛期。21日は早朝からJAありだの職員ら約40人が、糖度11度以上の甘みのあるミカンを選り分ける作業に追われた。

 ミカンの色や形、傷の有無などを手作業でチェックした後、光センサー選果機で糖度を測定。一定の基準を満たした甘みのあるミカンを厳選みかんとして箱詰めした。

 付加価値を高めた厳選みかんは、県とJAが平成27年から連携して取り組んでいる。市場で取り引きされる1キロあたりの県内ミカンの単価は昨年、取り組み開始前よりも約3割高くなったという。

 生産量日本一を誇る県内のミカンは、主に京阪神や東海、関東などに出荷されている。

 県の担当者は「出荷全体に占める厳選みかんの割合を今後も高めて、ブランド価値の向上につなげたい」としている。

 一方、今シーズンのミカンの出来について、広川町でミカン農園を営む山下哲生さん(49)は「秋の長雨の影響で収穫当初はやや薄味だったが、最近はしっかり糖度も高くなって良質な味わいになった」と話している。

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