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高機能・低価格で日本市場狙う シャオミ16日発売 スマホ、家電順次投入

 中国スマートフォン大手の小米科技(シャオミ)は9日、日本市場に参入すると正式に発表した。スマホのほか、「モノのインターネット(IoT)」を活用した家電なども16日から順次投入する。同社はスマホの世界シェア4位。日本では中国メーカーの中でも後発となるが、コストパフォーマンスの高さを強みにシェアを拡大したい考えだ。

 1億800万画素の超高精細カメラや6.47インチの大画面有機ELを搭載した「Mi Note10」(16日発売、税別5万2800円)など、スマホ2機種を投入する計画。スマホと連動させて使うブレスレット型のウエアラブル端末(同3490円)や、スマホで炊きあがり時間をセットできる炊飯器(同9999円)、スーツケースなども発売する。来春に本格サービスが始まる第5世代(5G)移動通信システム向けのスマホについては言及しなかった。

 シャオミは2010年に設立され、スマホの世界市場では韓国サムスン電子と中国華為技術(ファーウェイ)、米アップルに次ぐ4位につけている。高機能と低価格を両立させたのが特徴で、海外でも多くの国に進出しており、特にインドで強い。

 日本では、10月から通信料金と端末代金の完全分離がスタートしたことで端末の高額化が進み、低価格を強みとする中国メーカーがシェアを伸ばしやすくなるとの見方がある。また、シャオミは需要拡大が見込まれる5G向けで、低価格の端末を開発済みだ。

 一方、快進撃が続く同社も、競争が激化している中国では苦戦。7~9月期のスマホ事業の売上高は、前年同期比で7.8%減少した。日本市場への参入には海外に活路を求める狙いもあるとみられる。

 9日に都内で行われた発表会に出席したスティーブン・ワン・東アジアゼネラルマネジャーは「日本はいい市場。今こそ(参入に)ちょうどいい時期」と述べた。

 同社をめぐっては、2年前に中国で開かれた採用説明会で、社員が日本語専攻の中国人学生に出ていくよう言い放ち、物議を醸した経緯がある。日本でもそのことは知られており、イメージ回復に苦労する可能性もある。

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