自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の保険料が、2020年4月の契約分から下がる見通しになったことが分かった。自動ブレーキなど自動車の安全性能の向上で交通事故が減り、保険金支払いが縮小していることを反映させる。引き下げ幅は今後調整するが、全車種平均で1~2割程度安くなる見通しだ。改定すれば17年4月以来、3年ぶりとなる。
現在の自賠責保険料は、一般的な自家用の乗用自動車の場合、沖縄県や離島を除いて2年契約で2万5830円だが、2000~3000円程度安くなる可能性がある。引き下げは20年1月に開く金融庁の審議会で議論した後、損保各社でつくる損害保険料率算出機構が決める。
平均で6.9%値下げした17年4月の前回改定時の想定よりも、交通事故が減少。また入院が短期間にとどまるケースが増えて治療費の支払いも減っており、保険料を値下げして契約者に還元する。