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電気・ガス切り替え、アマゾン頼みも 動画とセットで新規客争奪 

 家庭向けの電気、ガス契約の切り替えに向けた新施策やキャンペーンをエネルギー各社が強化している。これまで主流だった値引きなどに加え、インターネット通販大手のアマゾンジャパン(東京)など他社と連携した取り組みが相次ぐ。新規顧客開拓という攻めのキャンペーンが中心だが、大手電力が電気の顧客奪還を狙うケースも出てきた。

 「消費者の嗜好(しこう)が多様化する中で、今回は、エンタメが好きな新たな顧客の獲得を目指したい」

 大阪ガスの中村剛常務執行役員は、11月29日に開いた発表会でこう強調した。同社はアマゾンを活用したキャンペーンに続いて、吉本興業とも提携し、吉本の動画配信サービス「大阪チャンネル」をセットにした新しい家庭向け電気料金プランを打ち出した。

 各社の契約切り替えの施策やキャンペーンではこれまで、料金の初回割引や値引き、ギフトカードのプレゼントなどが中心だった。だが、最近目立つのは他社とのコラボレーション。特に人気はアマゾンだ。

 東京電力エナジーパートナー(東京)などは既に、電気やガスの新規契約でアマゾンの当日配送や日時指定、動画視聴が無料になる「アマゾンプライム」(年会費4900円)が契約者には無料で使えるようにするサービスを開始。東京ガスは新規の電気契約者に対し、最大12週間にわたり毎週アマゾンのギフト券300円分をプレゼントするキャンペーンを始めている。

 一方、中部電力は新電力などに奪われた顧客を取り返すため、アマゾンプライムのサービスを提供する新しい電気メニューを12月から始めた。

 こうしたアマゾン人気は、電気やガスの切り替えに関心が高い20~40代が、アマゾンを多く利用している層と重なっていることが背景にある。これまでは価格競争が中心だった切り替えの訴求を生活習慣と連動させることで、差別化する動きだ。

 各社は、1年間で最も顧客の流動性が高まる3~4月の新生活シーズンに向け、来年早々に新たなキャンペーンや施策をとる方針だ。そのため、この冬の動きは前哨戦とも位置づけられており、各社とも他社の動向を見ながら新メニューの設定を急ぐとみられる。

 主な電気、ガスの契約切り替えの施策やキャンペーン

 東京電力エナジーパートナー 有料会員サービス「アマゾンプライム」とガス料金をセットにしたプランを設定

 東京ガス 新規に電気を契約するとアマゾンのギフト券最大3600円分をプレゼント

 中部電力 新電気メニュー加入で年会費4900円の「アマゾンプライム」が無料利用に

 大阪ガス 吉本興業の動画配信サービス「大阪チャンネル」をセットにした電気プラン設定

 関西電力 電気とガスのセットメニューで電気料金割引と「QUOカード」3000円分

 JXTGエネルギー 電気の新規契約でオリンピック・パラリンピック観戦チケットが抽選で当たる

 コスモ石油マーケティング 新規に電気メニューを契約すると、「QUOカード」3000円分をプレゼント

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