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川重手がける世界初の液化水素運搬船が進水式 2020年度に実証実験

 川崎重工業は11日、世界初となる液化水素運搬船の進水式を神戸工場(神戸市)で開いた。オーストラリアで製造した液化水素を日本へ輸送する2020年度の実証実験に投入する計画だ。

 運搬船は「すいそ ふろんてぃあ」と命名。全長116メートルで総トン数は約8000トン。液化水素の貯蔵タンクを今後搭載し、20年秋ごろの完成を予定する。西村元彦水素チェーン開発センター長は「水素社会の実現に向けて、この液化水素運搬船は不可欠な技術だ」と話した。

 液化水素はマイナス253度に冷却して体積を気体の800分の1にしたもので、気体に比べて大量の輸送が可能となる。水素は利用時に二酸化炭素(CO2)を排出せず、次世代エネルギーとして燃料電池車や家庭用燃料電池などでの普及が期待されている。

 川崎重工は水素事業を将来の成長分野と位置付け、生産技術なども開発している。

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