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新興メニュー「台湾まぜそば」が爆発的な広がり 名古屋めしの新しい活路とは (3/3ページ)

 「当社の店舗はもともと地元のお客さま中心だったのですが、10年ほど前にのれんなどで『名古屋めし』を打ち出すようにしたところ、観光客が気軽に立ち寄ってくれるようになりました」と、岡田憲征社長。近年は特にインバウンドを中心に名古屋を訪れる観光客が増え、それが客数の増加に直結していると分析。加えて、観光客に対するインフラが未整備であることが、逆に飲食店にとってビジネスチャンスになっているという。

 「名古屋に来る外国人観光客にとっては、名古屋めしを食べることが1つのイベント。京都で金閣寺へ行くのと同じようなコンテンツになっています。名古屋は大都市の割にシティホテルが少ないので、多くの観光客が食事が付いていないビジネスホテルを利用することになる。そこでわれわれのような飲食店が受け皿になるのです。観光客はファミリーも多いので、『だるま』は居酒屋でありながら主食にもなる鉄板ナポリタン、ひつまぶし、きしめんなども用意している。土日は特にこれらのメニューのニーズが高くなります」(岡田社長)

 また、多彩な名古屋めしメニューを扱うことで観光客の期待に応えられると岡田社長は言う。

 「名古屋めしには各ジャンルに横綱級の名店がある。しかし、旅行客や団体客らの“一度にいろんな名古屋めしを体験したい”というニーズは確実にある。各メニューの調理スキルを総合的に上げていき、このニーズに応えていけば、名古屋めしの楽しみ方ももっと広げていけると考えています」

 名古屋めしは、種類が非常にバラエティに富んでいるのが特徴。それだけにそれぞれの企業の展開も多種多彩だ。全国展開、地元密着、コラボ商品の開発、インバウンドの獲得……。ローカルの食文化への注目の高まり、外国人観光客の増加といった世の中の流れは今後も続くことが予想される。その中で、ご当地グルメの代表格ともいえる名古屋めしが、観光都市を目指す名古屋において、いっそう存在感を高めていくことは間違いなさそうだ。(ITmedia)

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