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ホシイモノが手に入る!? 特産の干し芋にちなむ神社が茨城に創建

 茨城県ひたちなか市阿字ケ浦町に、特産品の「干し芋」にちなんだ「ほしいも神社」が創建された。御利益は「ホシイモノ(欲しい物)は全て手に入る」。干し芋をイメージしたという黄金色の鳥居の物珍しさも手伝って、新たな観光名所として話題を集めている。

 ほしいも神社は11月23日、地元の堀出神社の敷地内に末社として建てられた。堀出神社や干し芋の生産者らが約3年前に創建を発案し、県内外の企業や農家、干し芋愛好家らの寄付で約1千万円の建設費をまかなった。

 社の前に立つと、ひときわ目を引くのが大小26基の黄金色の鳥居だ。

 デザインは、国立科学博物館のシンボルマークを手がけたデザイナーの佐藤卓さんが担当した。堀出神社の宮司、宮本正詞(まさのり)さん(68)によると、佐藤さんは干し芋を前面に出しすぎないデザインを意識し、鳥居の台座部分を干し芋型にするなど、隠れた部分にその要素を詰め込んだという。

 見た目のユニークさに加え、「欲しい物が手に入る」という万人受けしそうな御利益、そして「令和元年に創建された日本唯一の神社」(宮本さん)という点も話題を呼び、これまで年1千人程度だった堀出神社の参拝客が、ほしいも神社創建後の約1カ月だけで3千人に達した。

 茨城県によると、全国の干し芋の9割超は同県で生産されており、ひたちなか市は県内最大の産地だ。水はけの良い土壌や、海や山から南方へ吹き抜ける冬場の寒風が生産に適しているとされる。

 宮本さんは、神社での干し芋直売所の開設や、太平洋を一望できるロケーションを生かしたイベントの開催なども考案しており「干し芋生産量日本一の地位を守り、県や市などと連携して新たな観光拠点を目指したい」と意気込んでいる。(永井大輔)

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