長崎県佐世保市の大型リゾート施設、ハウステンボス(HTB)は18日、経営再建を主導した沢田秀雄会長が20日付で退任する人事を発表した。沢田氏は取締役からも退く。目指している株式上場に向け、親会社の旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の会長兼社長を兼務している沢田氏が退くことで、独立した経営体制にする。
HTBが20日に株主総会と取締役会を開き、新たな経営体制を決める。坂口克彦社長は続投し、兼務するHISの取締役常務執行役員から来年1月29日付で退く。
HTBは1992年の開業後に赤字が続き、2003年に会社更生法の適用を申請して経営破綻した。10年にHISが子会社化するとともに、HIS創業者の沢田氏が社長に就任。当初売り物としていた「オランダの街並み」にこだわらない施設の導入などで来場者を広く呼び込み、業績を回復させて経営を立て直した。今年5月に代表権のない会長に退いていた。