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家族で祝う純和風の成人式 呉服「いつ和」、サービス好評

 自治体が行う「集団」の成人式ではなく、「家族」で成人を祝うサービスを呉服メーカーが始めた。着物のレンタル、家族での写真撮影などがセットになっており、13日の成人の日を控え好評を博している。

 昨年12月28日、東京・銀座の「GINZA SIX」の地下にある「観世能楽堂」に新成人とその家族ら6組が登場した。息子や娘との記念撮影が行われ、親から「巣立ち証書」、子から感謝状が贈られた。純和風の厳かな雰囲気の中、涙を流す家族もいた。

 「家族のための成人式」を手掛けているのは呉服メーカー「いつ和」(新潟県十日町市)だ。同社は2016年、千葉県八千代市で国内初の「成人式サロンKiRARA」をオープンさせ、現在は東京、千葉、神奈川、山梨、新潟の1都4県で7店舗を展開している。

 呉服市場は過去20年間で65%減少しているが、成人式に限ると、女性の約90%が振り袖を着用するといわれており、一定の需要がある。同社アニバーサリー事業部の中西昌文さんは「自治体の成人式は形骸化しつつある。着物の価値を再評価してもらい、家族で祝う形を増やしたい」と話している。

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