非接触で感知実現
このため、センサーをベッドのマットレスの下や枕元、天井などに設置すれば、対象者の呼吸数などの変化を徹底的にマークすることができる。対象者の安静時の数字をセンサーにインプットしていれば、微妙な動きに反応し、(1)脈拍異常(2)呼吸異常(3)離床警報(起き上がる動作に入ったら発令)(4)着床警報(一定時間戻っていない場合に発令)など4種類の警報を出すことが可能となったという。
非接触で自動化した手間のかからないセンサーのため、Wi-Fiによりパソコンで一括管理できたり、スマートホンで遠隔地から監視できたりする。だから、親と別居を余儀なくされている家族も遠くからの見守りができるわけだ。
レガーメを介護施設などに斡旋している「ひばりラボ」(鹿児島市)の谷口勇作代表取締役は「鹿児島、熊本の5施設で、30台ほどを利用しています。24時間、入所者の状態を看ることができるため、職員の定期的な見回りなどが軽減され、現場で喜ばれています。レガーメ設置の部屋は、月額5000円ほど負担が多いのですが、希望する方や問い合わせも増えています」と話す。
レガーメを開発した技術者は、「父親が嚥下(えんげ)障害で亡くなりました。事前に容体の変化を察知できたら、命を救うことができたはずです。その後悔もあり、レガーメを開発しました」と話している。
一連の技術は、介護保険適用製品として特許を取得し、国立大学のお墨付きも得ているという。レガーメは、加速する高齢化社会にあって、深刻な人手不足に悩む介護現場の大きな力となりそうだ。