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早大とヤマハがロボット量産へ 力を制御し人と協働

 ヤマハ発動機は21日、早稲田大発のベンチャー「東京ロボティクス」に2億円を出資し、人と一緒に作業できる「協働ロボット」分野に参入すると発表した。技術提携契約も締結。東京ロボ社が持つ制御技術と、産業用ロボット事業を行っているヤマハ発の生産ノウハウや販売網を生かし、量産・普及を図る。将来的にはオフィス用や家庭用も見据えるとしている。

 出資は、東京ロボ社発行の転換社債型新株予約権付き社債を引き受けることで行う。平成27年設立の東京ロボ社は協働ロボのなかでも特に、人間の手や指のように柔軟な関節で繊細に出力できる「力制御」の技術に強みがあり、研究用でロボを販売してきた。

 通常の産業用ロボは出力が強いため、人間が近寄らない安全柵を設置することが必要。これに対して協働ロボは柔軟な出力のため、人間と隣り合って作業することができ、細かな作業にも柔軟に対応できる。協業で、まずは「単腕型」の生産を目指すとしている。

 東京都内での共同記者会見で、ヤマハ発の山田勝基・FA統括部開発部長は協働開発で「どのような現場でも使えて、人手不足のなか人間の作業から置き換えられるロボをつくりたい」と語り、東京ロボ社の坂本義弘代表取締役は「力制御ができれば従来の産業用ロボの安全性も高まる。将来はオフィスや家庭など、人間に近い場所で活躍できるようにしたい」と話した。

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