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すかいらーくHDが4月までにガストなどの24時間営業を全廃、経営効率化を図る

 ファミリーレストラン最大手のすかいらーくホールディングス(HD)は20日、4月までに24時間営業を全店で廃止すると発表した。非24時間営業の一部店舗でも深夜の営業時間を短縮する。人手不足を背景にした働き方改革への意識の高まりやライフスタイルの変化から深夜の売り上げが減少傾向で、来店客数の多いランチや夕食時間帯に人的資源を集中させ、経営効率化を図る。

 同HDが展開する「ガスト」や「ジョナサン」などで24時間営業の店舗数(昨年12月末現在)は155店舗あるが、今月から4月にかけ、段階的に全店で24時間営業を取りやめる。またこの約155店舗を含む566店舗で深夜の営業時間を平均で約2時間半短縮する。1日当たりの全店舗の総営業時間は約1300時間短縮される。

 同HDは業界に先駆けて、昭和47年から24時間営業を実施したが、近年は働き方改革の流れなどもあり、深夜にファミレスを利用する若者らが減少。実施店舗数を2009年の728店舗から段階的に減らしていた。今後は注文用のタブレット端末の設置を増やすなど業務効率化にも取り組むとしている。

 店舗の24時間営業をめぐっては、ファミレス業界でロイヤルHDが「ロイヤルホスト」で17年1月までに全廃したほか、セブン-イレブン・ジャパンなどコンビニエンスストア業界でも時短営業容認の流れが強まっており、今後も見直しの動きが強まりそうだ。

 ■営業時間見直しの動き

【すかいらーくHDのグループ店舗】

 ・4月までに全店が24時間営業を全廃

【デニーズ】

 ・深夜帯のニーズや人員不足などを総合的に勘案し、個店ごとに営業時間の見直しを行う

【すき家】

 ・店舗ごとに人員確保の状況を勘案し、24時間営業を一時的に取りやめるケースがある

【松屋】

 ・現在営業時間の短縮について社内で検討中

【吉野家】

 ・深夜清掃実施店舗やフードコートなどは非24時間営業

 ※各社への取材に基づき作成

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