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「長年の悲願」多摩モノレール延伸 都内の市で唯一駅ない武蔵村山市が歓迎の声

 東京・多摩地域の住民の足になっている「多摩都市モノレール」の現在の北側の終点・上北台駅(東大和市)とJR八高線の箱根ケ崎駅(瑞穂町)区間の延伸事業着手が正式に決まったことで、この地域のアクセス利便性が一気に拡大しそうだ。都が新年度予算で関連予算を計上した。沿線にあり、都内の市で唯一、鉄道の駅がない武蔵村山市からは「長年の悲願への前進」と歓迎する声があがった。

 多摩都市モノレールは都や沿線自治体などが出資する第三セクター会社が運営。延伸は東大和市、武蔵村山市、瑞穂町の2市1町にまたがる約7.2キロの区間で、総事業費は約800億円。多摩地域の、特に南北の区間の快適な移動環境が整備され、この地域に住む住民の生活利便性が向上することが期待されている。

 この区間については、平成28年に国の交通政策審議会で「事業化の検討などを進めるべき」と答申され、従来の構想計画が本格化した。具体的な着工や開業時期は未定だが、都は新年度予算に、事業化に向けた現況調査や基本設計の費用約1億円を盛り込んだ。

 都の決定に、武蔵村山市の藤野勝市長は歓迎するコメントを発表。「7万2千市民の長年の悲願である延伸の実現に向けた大きな前進で、早期の事業化を期待する。市としても沿線のまちづくりにしっかり取り組みたい」と指摘した。

 モノレール延伸は、通学時間の短縮にもつながりそうだ。2市1町がまとめた資料によると、直近のデータで都全体の平均通学時間は約70分だが、東大和市で87分、武蔵村山市で102分、瑞穂町で122分かかっており、この地域に住む高校生や大学生らは、平均よりも長い通学時間を余儀なくされている。

 また、武蔵村山市では、市役所周辺の新青海街道沿いの約31ヘクタールのエリアで、瑞穂町ではJR箱根ケ崎駅西側の約27ヘクタールのエリアで、土地区画整理事業に取り組んでおり、モノレールの駅ができることで、事業計画が一気に勢いづきそうだ。

 多摩地域の南北を貫く多摩都市モノレールは、多摩センター駅(多摩市)-上北台駅間の約16キロの区間を結んでおり、計19駅の沿線には、複数の大学や国営昭和記念公園、多摩動物公園などがある。1日あたりの平均乗車人数は平成30年度で約14万4千人。年々、利用者数も増えているという。町田駅や八王子駅までの区間を結ぶ整備構想もある。

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