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三菱自、最終赤字に 4-12月期3年ぶり

 三菱自動車が31日発表した令和元年4-12月期連結決算は、最終損益が117憶円(前年同期は691億円の黒字)の赤字に転落した。同期としては3年ぶりの赤字。米中貿易摩擦の影響が同社主力市場の東南アジア各国に波及して減速したことと、ユーロ安やオーストラリアドル安などの為替動向が要因としている。

 売上高は前期比7・1%減の1兆6669億円、本業のもうけを示す営業利益は95・7%減の36億円と大きく落ち込んだ。

 アセアンでの4-12月の販売台数は23万2千台で、前期比3千台減。日本は消費税率アップを受けた反動減などで1千台減らして6万8千台。オーストラリアや北米でも下げた。中国は前期並みを維持したが「期待した成長は実現できなかった」(池谷光司副社長)という。

 規制・品質対応など一過性の費用や人件費もかさんだほか、昨年から進めている在庫適正化の影響もあるとした。

 令和2年3月期通期の業績見通しは修正していない。

 東京都内での決算会見で池谷氏は「急速な状況好転は難しい。在庫適正化や固定費圧縮にはある程度、形がついており、収益力を高めて持続的成長の基盤を固める」と述べた。

 新型コロナウイルスによる肺炎拡大を受けた対応については、27日から中国への出張を禁止し、現地拠点の春節(旧正月)休暇を2月2日まで延長。さらに9日までの延長を検討中だとした。

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