8年目となる今回は過去最多の66点が21都道県から出品。昨年10~11月、購入者らから計約2万7000票が集まった。この激戦を勝ち抜いたさけめしに対し、JR東日本事業創造本部経営戦略部門の白田義彰部長は、表彰式でこう賛辞を贈った。
「ふたを開けた瞬間につくり手の真心が伝わるお弁当。真心の精神を大事にして、さらに心温まるお弁当をつくっていってほしい」
「やめないで」
ホテルハイマートは元々、明治時代に創業した「旅館山崎屋支店」として上越市の直江津駅前で旅館を経営していた。明治34年に駅弁の製造・販売を開始。4代目の山崎社長も子供のころから立ち売り箱を肩から提げて、駅のホームに立っていたという。
「駅弁をやめた旅館は多いが、うちは細く長くやってきた。駅弁だけでは正直、採算が合わないのですが、長年働いてもらっている“おばちゃん”たちがいる。彼女たちからも『やめないでほしい』『頑張りましょう』との声があり続けてきた」と継続の力を改めて確信する山崎社長。
その上で、2度目の受賞の理由を、「お客さま一人ひとりの顔を思い出しながら、朝早くから弁当づくりをしている現場の女性たちのおかげ」と語り、「彼女たちも感動し、感謝している。これを励みに、お客さまのためにおいしいものをつくっていきたい」と誓った。
さけめしはJR、えちごトキめき鉄道の直江津駅構内とJR上越妙高駅の売店で販売。3月末までは東京駅構内の駅弁店「祭」(まつり)でも購入できる。ホテルハイマートは予約販売のみ。税込み2000円。問い合わせは同ホテル(025・543・3151)。