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三菱電機常務が機密流出を謝罪 業績の影響は「感じていない」

 三菱電機の皮籠石斉常務執行役は3日の決算会見で、サイバー攻撃を受けて個人情報や機密が流出した可能性があることや、自殺者が相次いだ労務問題に関し「ご心配とご迷惑をお掛けした。全社を挙げて再発防止に取り組み、信頼回復に努めたい」と謝罪した。

 サイバー攻撃では、採用応募者らの最大計8122人分の個人情報と、政府や民間企業の資料が流出した恐れがあると1月に発表した。

 皮籠石氏は、同社が手掛けるサイバーセキュリティー事業への影響に関し「経験を生かしてより良い製品にしたい。業績に具体的な影響があるとは感じていない」と述べた。調査状況については「必要に応じて説明する場を設ける」として詳細な言及を避けた。

 労務問題をめぐっては、昨年夏に新入社員が自殺し、11月に男性社員が自殺教唆容疑で書類送検された。14~17年にも社員5人が精神障害を患うなどして労災認定され、うち2人が自殺。採用への影響などについては「把握していない」と話した。

 三菱電機が3日に発表した2019年4~12月期連結決算は、売上高が前年同期比0.4%減の3兆2501億円、最終利益は0.6%増の1597億円だった。

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