今回は、わたしが集めた「いろんな人のホンネ」を紹介します。参考にしてくださるとうれしいです。1月の上旬に香港へ行ってきました。日本で見る報道とは違って、問題なく楽しむことができました。とある銀行の駐在員と、その仲間のホンネです。(大谷由里子)
Aさん「役員には、危険だから香港に来ないように指示が出ているらしいよ」
Bさん「僕たちは、危険でもいいのかな」「もっとも、役員が来ると手も取られるし、来なくても現場の業務には支障はないしね」
Aさん「いかに今まで無駄な出張が多かったかだよね」
Bさん「このまま来ないでくれたら仕事がはかどるかな」
こんな耳の痛い話を漏れ聞きました。
役員が来ることを、心待ちにできるような仕組みを作れると、お互いに張り合いが持てるように感じます。
続いては30代のビジネスマン。「うち、仕事しない上司が多いんですよ。それだけならいいんですけれど、やることがないから、トイレに籠もってスマートフォンをいじっているんですよね」。そういえば、会社によっては、「長時間の使用を控えてください」などの張り紙をよく見る。「あの人たちの給料のために働いているのかと思うといやになりますよ」
また、女性たちのホンネには、かなり考えさせられるものがありました。
「子育ての間、週4日勤務でいいといわれて、会社はマスコミでも取り上げられているけれど、給料6割になってもね。それよりも子供を預けて働ける環境を作ってほしい」
実は、同じことを私も25年前に思っていました。働いて稼ぐことが好きな女性だっています。
続いて学生たちのホンネトークは、またまたおもしろい。就職活動中の学生からの質問。「どこの会社に入ったら、転職に有利でしょうか」。思わず、「まだ働いていないじゃん。もう転職を考えているの」と突っ込みたくなる。
最後は、政治についての仲間内のホンネトーク。「桜を見る会もいいけれど、もっと大切なことがあるんじゃないかな。環境とか世界平和とか」。ほんと、そう思う。政治に無関心であっても、無関係ではいられない。そんなホンネも、これからも楽しく伝えていきます。
【プロフィル】大谷由里子
おおたに・ゆりこ 奈良県生まれ。1985年、吉本興業入社。横山やすしのマネジャーを務め、宮川大助・花子などのタレントを次々と売り出した「伝説の女マネジャー」として知られる。2016年3月、法政大学大学院・政策創造研究科を修了。「笑い」を用いた人材育成法は、NHKスペシャルや日本経済新聞など多くのメディアで話題に。著書は35冊を数える。