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羽田とディズニー直結計画 鉄道各社“ドル箱”めぐり取り込み白熱

 羽田空港をめぐる鉄道会社の競争が激しさを増している。既存の京急電鉄や東京モノレールは駅の設備改修や運賃値下げで魅力向上策に余念がない。「羽田空港アクセス線」で新規参入を目指すJR東日本は、広範囲なネットワークを武器に利用客の取り込みを狙う。

 国際空港評議会のまとめで、羽田の年間利用者は8700万人超。世界5位の規模だ。国土交通省が2017年度に実施した調査によると、平日の国内線利用者の交通手段は京急32.8%、モノレール24.7%。鉄道2社で過半数を占め、直行バス16.8%、自家用車11.4%などを引き離す。

 首位に立つ京急は利用者数が右肩上がりの空港線が“ドル箱”。ライバルの東京モノレールはJR東の子会社。さらにJR本体のアクセス線が、関東や周辺地域と直結する路線になれば、京急にとって大きな脅威になる。

 昨年2月、JR東がアクセス線の建設着手を公式表明すると、わずか4日後、京急は空港線の運賃引き下げ方針を発表。対抗心をあらわにした。

 東京モノレールは、企業進出が進む臨海部や空港従業員の通勤需要に生き残りを懸ける。京急が運賃を値下げした昨年10月、モノレールは定期代を最大24%も下げる策で、底固めを図った。

 京急は終点の羽田空港国内線ターミナル駅で、列車を待機させる「引き上げ線」の新設計画を進める。実現すれば1時間当たりの運行本数が6本から9本に増える見込みで、JRに対抗したい考えだ。

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