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地球温暖化、イースター島の悲劇を繰り返すな 大学教授が鳴らす警鐘 (1/3ページ)

 地球温暖化対策で各国の足並みがそろわない。米カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)のジャレド・ダイアモンド教授は、環境破壊によるイースター島社会の崩壊を挙げ、「宇宙で孤立した地球の縮小モデルだ」と警鐘を鳴らす。歴史から学べる教訓とは。来日した同教授に聞いた。(坂本英彰)

 --昨年12月の国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)は、パリ協定の実施ルールで合意できませんでした。明らかな危機に対し人類は適切な対処ができていません

 「世界中で画一的に進行するわけではない温暖化の認識は、科学者の間でも20年はかかりました。一部で寒くなる場合もあるのです。日本や米国を襲った近年の激しい台風などのように、温暖化現象のひとつは極端な気候です。トランプ大統領はパリ協定離脱という、ひどく短視眼的な決定をしました。科学を無視し、ファンタジーの中で生きているかのようです」

 --日本も同会議で、石炭火力発電の利用を継続する方針が批判されました

 「台風リスクを抱える日本はとりわけ、温暖化の原因である化石燃料の消費を減らす努力をすべきでしょう。日本の銀行は世界の石炭火力発電所への融資の上位3位を独占し、日本の年金基金が石炭ベース産業に多額投資されているとの調査があります。日本政府が台風を防ぎたいと考えるなら、そのような投資は適切ではありません」

 イースター島の資源収奪

 --原子力発電は温暖化対策には有効ですが、福島第1原発事故を受けて稼働には批判があります。どうすればいいのでしょう

 「環境に打撃を与えないエネルギーがただで手に入る理想的な世界なら原発はいりませんが、現実は違います。原発のリスクは好ましくないが火力発電よりはるかに小さいといえる。これまでの原発事故ではチェルノブイリなど直後に32人が死亡し、長期的には恐らく何千人も亡くなりました。ところが火力発電も原因である大気汚染によって毎年、世界で何百万人も死者が出ています。しかも火力発電は温暖化の原因ともなっているのです」

 --理性的な計算が必要ということですか

 「ええ。電力の80%を原発で賄っているフランスは一度も重大事故を起こしていません。フィンランドもそう。日本の原発事故は津波のためで、将来の立地を経験から学ぶことができます。新幹線で一度も人身事故を起こしていない国は原発でも、再び重大事故を起こさない運転はできるでしょう。エネルギーは必要で原発は重要な供給源です。代替はあるがはるかに悪いというのは難しい話ではなく、これは政府が主導できる事案です」

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