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東京エネシス、廃炉で使える無線LAN開発 中継器搭載作業用ロボを活用

 東京電力福島第1原発の原子炉建屋などは事故の影響で放射線量が高い。内部の廃炉作業はロボットを遠隔操作して実施されることが多く、操作する側と作業用ロボットの通信が必要になる。

 東電の関連会社で建設業の東京エネシス(東京都中央区)は、作業用ロボットに受信装置を載せ、障害物の多い場所で安定した通信ができる無線LANシステムを開発した。

 原子炉建屋は鉄筋コンクリートでできていて、隣の部屋でも通信は妨げられる。電波が遮断するとロボットはその場で動けなくなり、回収できないことが想定される。

 今回開発したシステムは、中継器を使って電波の遮断に対応する。受信装置を載せた作業用ロボットが停止した際、中継器を載せた別のロボットを近くまで移動させ電波を復帰させる仕組みだ。中継ロボットは9台まで接続することができ、遠くの作業用ロボットに電波を送ることができる。

 受信装置を載せたロボットは、通信が途切れると誤作動を防ぐため自動停止し、電波を検知して自動で再起動する。

 昨年8月に3号機建屋内で放射線量を測る作業車に受信装置を搭載したところ、建屋の端から端まで電波を飛ばすことができた。

 今後、他の建屋での調査にも使用を予定している。

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