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英BBCの受信料廃止議論、「文化の破壊」と非難も 日本にも影響? (2/2ページ)

 18歳から34歳までの1日あたりのメディア視聴時間を調査した英情報通信庁の19年の報告によると、動画投稿サイト「ユーチューブ」が1時間余りだったのに対し、BBCの番組はわずか15分だったという。テレビが自宅にあっても「ほとんどテレビ番組を見ない」という国民は多い。ジョンソン氏は、これまでも全てのテレビの所有者が特定のテレビ番組にお金を支払うシステムに疑問を唱えてきた。英調査会社が行った同年12月に行った世論調査では4割以上が受信料の廃止を支持し、ジョンソン氏の方針は国民の意向を反映したものといえる。

 また、ジョンソン氏の政治的意図も指摘されている。 

 BBCは左派的で、ジョンソン政権が実現した欧州連合(EU)離脱にも批判的との見方があるためだ。元保守党議員は「保守党の一部から『BBCを縮小しろ』との声も聞かれる」と打ち明ける。英紙フィナンシャル・タイムズによると、総選挙の直前、主要政党の各党首がBBCの有名司会者、アンドリュー・ニール氏のインタビューに応じたものの、ジョンソン氏だけは拒み続けた。

 公共放送のモデル「英国だけの問題でない」

 一方で、ジョンソン政権の方針を非難する声もある。世界の公共放送のモデルとなったBBCの経営を悪化させることは「文化の破壊」と主張する意見だ。

 BBCは1922年にラジオ放送を開始し、36年11月に世界初のテレビ放送を開始。英王室とのつながりも深く、クリスマスに行われる毎年恒例のエリザベス女王の国民へのスピーチも放送している。

 英メディアによると、保守党の議員からも、長い歴史を持つBBCの衰退を懸念する声が上がっている。受信料の廃止は、BBCを文化として尊重する有権者の支持を失うとの見方があるためだ。

 BBCの受信料制度は、日本のNHKをはじめ多くの公共放送が採用する同様の制度に影響を与えたとされる。英国のテレビ業界関係者は「ジョンソン氏がBBCの受信料制度をなくせば、それは英国だけの問題ではなくなる」とした上で「日本を含めた他国でも制度の見直しを訴える声があがるだろう」と話した。

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