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長野・佐久の高校と地元酒蔵が芋焼酎づくり 高校生が原料とラベル担当 (1/2ページ)

 佐久平総合技術高校浅間キャンパス(長野県佐久市)の食料マネジメント科に通い、「明日の農業」の担い手となるであろう40人の生徒(2年生)が原料の紫芋を栽培しラベルもデザインした焼酎が25日から発売される。商品名は「てんてこ舞 紫」。地元の酒蔵「戸塚酒造」が仕込みや蒸留などの製造を請け負い、紫芋ならではの香りが鼻孔をくすぐり、なめらかな風味に仕上がった。芋づくりなどにひたすら打ち込んだ生徒の熱意を思えば、その味わいもひとしおではないか。(松本浩史)

 手作業で芋掘り

 同校の授業で紫芋をつくったのは初めて。地元産の原料を使った焼酎造りを戸塚酒造と取り組むことになり、柳沢桂吾実習補助の指導のもとで昨年5月から、授業の一環として行った。

 栽培した実習畑は約700平方メートル。農業機械で7本の畝を整備し、雑草を生えにくくするなどのため、黒色のビニールシートで畝を覆う「マルチング」。その後、苗床で育てた苗を一本ずつ畑に移し植える「定植」。収穫した10下旬月まで、草取りはもとより、伸びたつるの節から出ている根を持ち上げ養分を株元に行き渡らせる「つる返し」や、収穫作業の効率を上げるため余計なつるを取り去る「つる切り」の作業に汗を流した。

 収穫は2回に分けて行った。柳沢さんらが農業機械で畝を掘り起こし、生徒が手作業で集積用のコンテナに一つずつ収めた。機械では上っ面しか土をさらわないので、傷付けず掘り出すのは手作業だった。

 作業に当たった渡辺瑞穂さんは「やってみると大変なのが分かった。掘っても掘っても芋が出続ける感じだった」と振り返る。吉沢海希(みき)さんは「思ったより紫芋の形がよくてホッとした。みんなで取り組んできてよかった」と話す。収穫量は約1.5トンに達した。 

 個性豊かなラベル

 焼酎のラベルは、瓶のサイズに合わせ、縦11センチ、横12センチと決め、商品名にちなんで「てんてこ舞」と明記することを申し合わせた。このほかは生徒の創意工夫に委ねられた。できたラベルは約40種類。

 収穫した紫芋や収穫時の作業風景の写真だったり、紫色にグラデーションをかけて濃淡をつけ、神秘性なり繊細さなりを表現したり、体の色が紫色でなぜか朗らかな表情をしている雷様だったり…。どれもこれも生徒の個性がにじむ。

 晴れ渡る青空にゆったりと雲が流れ、紫芋も気持ちよさそうに空を漂う幻想的なデザインにした町田柚希那(ゆきな)さんは「色合いにとても悩みました。紫芋なので『紫』をアピールしたかった」と制作意図を思い起こす。青空と山々に囲まれた作業畑の風景にした近藤楓恋(かれん)さんは「こんな景色に囲まれた畑で紫芋をつくったのだと、手にした人に知ってほしかった」と心の内を語る。

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