生かせ!知財ビジネス

外国人技術者の特許保有に理解と説明を

 特許・技術をはじめ日本を世界へ紹介するさまざまな活動を手掛けるエンセス(Encess、東京都中央区)。インド・バンガロールから21年前に来日し、日本へ帰化して13年がたつ帝羽ニルマラ純子代表に聞いた。

 --現在、新型コロナウイルスの感染が拡大している

 「日本で感染者が出て残念だ。現在の事業の柱はインバウンド支援と外国人研修だ。コロナの影響は大きい」

 --具体的には

 「インバウンド支援では日本で開催されるB2Bの産業・技術展示会の主催者や出展企業から海外広報を受託し、外国人客を呼び込んでいる。外国人研修は日本企業の人事部の依頼で、日本企業に初めて就職する外国人社員を教えている。イベント中止や渡航規制強化は痛い」

 --来日当初は日本企業の特許・技術についてインドを中心に海外へ紹介するマッチング支援が柱だった

 「現在も志は変わらない。日本の特許・技術は依然優れており、グローバルで成功を得られる可能性がある。だが日本企業のやり方は慎重で意思決定が遅い。インド企業やインド人のビジネス感覚とは少し違う」

 --インドをもっと理解し、適応すべき点があると

 「そのための活動を続けてきた。グローバルには同時にローカライズも必要なのである。日本を目指す外国人も同じ。日本企業は増加する外国人社員を社内で客扱いするのをやめて、外国人社員が日本企業になじみ、仕事にコミットすることを願っている。このため日本企業の文化や行動、日本人の思考や振る舞いについて外国人に説明して、上司や同僚に疑問や悩みをどう相談すればよいかが分かるような研修が求められている」

 --彼らの国籍は。技術者や知財人材はいるのか

 「国籍は欧米系が中心でアジア系はまだ少ない。研究者や技術者は多い。知財担当者も来ている。日本企業で新たな発明や知財の創造に貢献しようとしている」

 --日本企業のどこに違和感を覚えるのか

 「海外の多国籍企業では外国人でも多くの特許を持てるのに、日本企業ではあまり与えられない点だ。制度上、外国人も特許を申請・維持できるはずなのに、実際は制度を十分に利用できない。説明不足である」

 --外国人は国際的な企業のはずなのに変だと思う

 「外国人技術者の多くは日本語が未熟。言語以前の意思疎通を図るには互いの理解こそ重要。日本の特許・技術の海外活用も外国人の日本企業での活用も同じだ」(知財情報&戦略システム 中岡浩)

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