ロングセラーも
一方、こんなおなじみの味に今春、「植物生まれ」がラインアップに加わった。
アサヒ飲料は、豆乳を発酵した「グリーン カルピス」を新発売。トレードマークの水玉模様はよく見ると大豆に。30年以上にわたり発酵の研究を重ねて、豆乳を原料にしながらも伝統あるカルピスならではの味わいを実現させた。牛乳を使った従来のカルピスに比べて甘さもカロリーも控えめだ。
牛乳、卵といった動物由来の原料を使用せずにつくられた「植物生まれのプッチンプリン」(江崎グリコ)は、豆乳とアーモンドペーストを合わせてコクのある味わいに仕上げた。
「アレルギーがある子供も一緒に食べられるようになって喜んでいます」。同社には、母親からの声が多く寄せられているという。
動物・植物「1対1に」 管理栄養士・赤石定典さん
「理想的なタンパク質の取り方は動物性・植物性が1対1。現代の食事は動物性、特に肉に偏っているので、豆腐や納豆以外に植物性タンパク質が取れる食品が広がるのは食事の質向上につながります」と、東京慈恵会医大病院栄養部の管理栄養士、赤石定典さんは説明する。
フレイル(要介護になる手前の虚弱状態)を予防する観点から、最新の「日本人の食事摂取基準」では50歳以上の摂取目標量の下限が引き上げられた。「新型コロナウイルス感染の予防で家に閉じ籠もる生活が続くと筋肉が衰えてしまう。高齢者は意識してバランスよくタンパク質を取り、家事に精を出すなど体を動かしてほしい」