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積水ハウス、あす株主総会 「地面師」被害、助言会社が会長再任反対

 積水ハウスが23日に開く定時株主総会に投資家の注目が集まっている。「地面師」による詐欺被害の責任追及で取締役の一新を求める前会長と、現経営陣が真っ向から対立。そうした中で現会長の再任について議決権行使助言会社が反対を推奨するなど揺れ動く。総会の結果次第では両陣営の候補が取締役に並び立つ事態も想定され、経営が混乱する可能性もある。

 取締役一新の株主提案をするのは前会長の和田勇氏。東京都品川区の土地取引で約55億円をだまし取られた責任をめぐり、当時社長だった阿部俊則会長と対立し、2018年に会長を退いた。和田氏は現経営陣のガバナンス(企業統治)や事件についての情報開示が不十分だとして、自身を含む11人の取締役選任を求めている。これに対して積水ハウスは阿部氏や仲井嘉浩社長を含む12人の取締役選任を提案。和田氏に反論し、その提案に反対するよう株主に呼び掛けている。

 総会の行方の鍵を握るのは、機関投資家に影響力がある議決権行使助言会社の動きだ。特に積水ハウス株主の約3割を占める海外投資家は、助言会社の意見を重視する傾向が強い。

 米大手2社は4月、阿部氏と、稲垣士郎副会長の続投に反対することを推奨した。インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は、積水ハウスにはガバナンスや情報開示の姿勢に懸念があり、両氏は特に責任があると指摘した。グラス・ルイスは阿部氏と稲垣氏に加えて仲井氏、内田隆副社長の再任にも反対した。

 和田氏側の提案については、ISSは和田氏自身の選任について反対を推奨した一方で、グラス・ルイスはガバナンス改善への貢献を期待して賛成を推奨した。

 総会で過半数の賛成を得た候補者は全て取締役に選任される。株主は候補者に個別で賛否を示すことができる。在阪証券マンは「両陣営からなる混成チームが経営に当たる可能性も出てきた。仮にそうなった場合、うまく融和できないと事業運営に支障が出てくる」と憂慮していた。

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