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丸紅、今期は1000億円黒字へ 柿木社長「世界景気回復はL字型」

 丸紅は7日、2021年3月期の連結最終損益(国際会計基準)が1000億円の黒字になるとの見通しを発表した。前期は資源価格の急落による米国での石油・ガス事業や多くの事業で損失を計上したため、1950年の上場以来、最大規模となる1974億円の赤字だった。

 同日開催のテレビ会議による決算説明会で、柿木真澄社長は、新型コロナウイルスの感染拡大が、「人類の動きを世界レベルで止めており、戦後最悪の危機モードだ」と述べ、「世界景気がV字回復するという期待もあったが難しく、L字型で、なおかつ跳ね上がりが長い緩慢な回復になる」との見方を示した。

 このため、21年3月期は「守りに徹し、ダメージを押さえ込む」(柿木氏)経営を目指すとし、財務体質の改善を最優先課題として取り組む。

 投資については、新規案件を改めて厳しく選考する一方で、キャッシュ(確保)重視で損失が出ても回収を進める。また、同期の年間配当も1株当たり15円とし、20年3月期の35円から大幅に減配する予定。22年3月期までは自己株式取得も実施しない方針を掲げるなど、危機意識を前面に出した経営へ移行する。

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