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「日本の農業守り抜く」 美食の島・淡路島から野菜の安定供給を (2/2ページ)

 農業ベースに新規事業

 人材にも恵まれている。マネジャーの井川翼さん(30)には「わが社のアイデアマン」と全幅の信頼をおく。会員制交流サイト(SNS)を活用し、収穫の様子をリアルタイムで発信。元気に収穫する姿をみてもらい、取引先だけでなく、その先の消費者に向けた安心安全宣言の意味も込める。新型コロナの影響で内定を取り消された新卒者の新規採用にも取り組んだ。応募者はゼロだったが、次々とアイデアを実行に移す柔軟性が同社の魅力の一つだ。

 「若い会社なので何でも挑戦できる。あくまで農業がベースだが、空いている時間に取り組む新規事業は歓迎する」と迫田さん。社員らに農業以外のことにも関心を持ち、前を向いて生きることを求めている。

 安全でおいしい野菜を多くの消費者に。日本の食を守るという強い意志が“見えない敵”に立ち向かう原動力になっている。

 【プロフィル】さこだ・しゅん

 昭和58年生まれ。神戸市出身。大学卒業後、大手人材派遣会社に就職したが3カ月で退社した。「顧客満足度より利益優先主義に嫌気がさした」という。ラーメン店をチェーン展開する会社に再就職し店長などを経験。28歳で淡路島に移住して就農、「淡路島希望食品」を立ち上げた。

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