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医療従事者に企業がエール 物資や食品提供、広がる支援の輪

 新型コロナウイルス感染拡大が長期化する中、民間企業による医療従事者への支援の輪が広がっている。景気動向は厳しいが、培った経験やノウハウを生かし、極限のなかで感染者への治療に当たる医療従事者にエールを送る。

 海外で医療ボランティアを手掛ける特定非営利活動法人ジャパンハート(東京都港区)は、民間企業7社と共同で「ジャパンハートソーシャルネットワーク」を立ち上げた。マスクや防護服、消毒液などといった医療機関が必要な物資の情報を集約し、必要な量の物資を民間企業が提供する。

 ロート製薬やシェアリングサービスのラクスル、化粧品通販のオルビス(東京都品川区)、衣料品のライフスタイルアクセント(同中央区)などが参加。物資の提供や輸送などで協力する。

 2011年の東日本大震災や16年の熊本地震では、全国各地から送られた支援物資が場所によっては届かなかったり、または逆に多すぎて余ったりするといったミスマッチが発生した。ジャパンハートの吉岡秀人最高顧問兼創設者は「在庫を適切に把握し、適切なタイミングに適切な量の物資を供給することが大切」と話した。

 大阪大とクラウドファンディングのレディーフォー(東京都千代田区)は、近畿地方の町工場と連携し、クリアファイルを使ったフルフェースシールドを医療従事者に無償で届けるプロジェクトを始めた。

 集まった寄付をもとに約10万個のフルフェースシールドを製作する。完成し次第、新型コロナウイルス感染症患者が多く入院している医療機関から優先的に配布する。

 量産に当たっては、プラスチック加工の甲子化学工業(大阪府東大阪市)と工販(神戸市中央区)が協力。既に目標額500万円を大きく上回る約3177万円が集まった。

 このほか、食品宅配のオイシックス・ラ・大地やココネット(東京都中央区)なども医療従事者への食品無償支援を行うプラットフォーム「ウィーサポート」を立ち上げ、味の素や江崎グリコ、カゴメ、亀田製菓など約60社が参加している。

 不足しているのはマスクや防護服、フェースシールドだけではない。一宮西病院(愛知県一宮市)の安藤裕貴救急科部長は「送管用チューブなど医療用具には海外製のものが多く、いずれも手に入りにくくなっている」と話す。必死に患者と向き合う医療従事者にとって、多くの企業のサポートがモチベーションを支えているといえそうだ。(松村信仁)

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