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大手電力 8社が経常増益 20年3月期、燃料価格下落で差益

 大手電力10社の2020年3月期連結決算が18日、出そろった。火力発電に使う燃料の価格下落を電気料金に反映するまでの時間差から生じる差益などが寄与し、九州電力と東京電力ホールディングス(HD)を除く8社の経常利益が前期より増えた。

 20年3月期では、北陸電力は燃料費が安い石炭火力発電所の稼働が増え、経常利益は前期比約3.5倍。四国電力は原発の稼働日数増で火力発電の燃料費が減って11.2%増えた。

 一方、九電は液化天然ガス(LNG)の転売損失が響き、23.8%減となった。川内原発(鹿児島県)のテロ対策施設の完成遅れに伴って収益見通しを引き下げた影響で、最終損益は5年ぶりの赤字になった。

 売上高は、東北電力など3社は増収だった半面、競争激化による顧客流出などが響き、東電HDや関西電力など7社は減収だった。

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