金融

日銀、新たな資金繰り支援を決定 8年半ぶり臨時会合

 日本銀行は22日、臨時の金融政策決定会合を開き、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた中小企業の資金繰りを支援する約30兆円規模の新たな資金供給策を6月に導入することを決めた。政府の緊急経済対策で今月に始まった中小企業への民間の金融機関による実質無利子・無担保の融資制度と連動。この融資を実行した金融機関に日銀が無利子でお金を貸し出すことで、企業への融資を積極化するよう促す。

 新たな資金供給策では、政府による実質無利子・無担保の融資制度を使って中小企業に融資した金融機関に対し、1社当たり1千億円を上限に無利子で資金を貸し付ける。さらに、その金融機関が日銀に預けている資金のうち、融資額に相当する残高に年0・1%の利息を払う。金融機関は企業へ貸し出した分だけ利息を得られるため、企業への融資が促される効果があると期待される。

 日銀は4月会合で、企業の資金繰り支援策として、コマーシャルペーパー(CP、無担保の約束手形)や社債の購入枠拡大、金融機関に対する企業向け融資の支援制度を決定。9月末までの時限措置としていたが、今回の措置を加えた一連の支援措置の期限を来年3月末まで延長する。

 また臨時会合では、短期金利をマイナス0・1%とし、長期金利は0%程度に抑える大規模な金融緩和策を維持した。

 外出や営業の自粛でサービス業を中心に企業の売り上げは激減しており、今月15日にはアパレル大手のレナウンが民事再生法の適用を申請するなど経営破綻に追い込まれる企業も相次いでいる。企業の資金繰りは一段と厳しさを増していることから、日銀は6月の定例会合を待たず臨時会合を開き、倒産の増加を防ぐための対策を急ぐ必要があると判断した。臨時会合は、欧州債務危機への対応を議論するために開いた平成23年11月以来、8年半ぶり。

 日銀は4月会合で次の会合までに新たな資金供給策の制度設計を詰め、決議する方針を示していた。

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