トップは語る

西武アグリ ブルーベリー中心で事業展開、24年度黒字化目指す

 西武アグリ社長・清野友美さんに聞く

 --「西武アグリ」は、鉄道やホテルを中心とする西武グループが農業分野への参入のため4月に設立した

 「西武鉄道沿線の農業就業者は高齢化が進行し、その数も減っている。一方、西武グループの遊休地にはもともと農地が多数ある。また、当社の親会社である西武造園は業界トップ級の売上高があり、全国展開もしているので、その知識やノウハウを新規事業としての農業分野で生かして農地の機能を回復していけば、景観の改善を通じた沿線地域の活性化や地域の発展に貢献できる」

 --西武グループとしての相乗効果をどう発揮する

 「一般的には、つくった農産物を消費に結び付けるための売り先の確保が課題となるが、西武グループには鉄道やホテルのほかにもレジャーや不動産などの事業がある。あくまでも良質な農産物をつくることが前提となるが、西武グループの各社で農産物や加工品の物販を手掛けてもらうなどの連携策に向けて調整していきたい」

 --事業展開は、いつごろからどのように進める

 「2021年度の事業開始を目指しており、品目はブルーベリーを中心とする。ブルーベリーを選んだのは、収益性や耐候性の高さに加え、西武造園が持つ樹木の育成管理の知見を活用しやすいためだ。ただ、ブルーベリーは幼木から成木に育つのに7年程度かかるとされ、十分な品質と収穫量を確保するためには一定の時間が必要となる。当社の黒字化達成は、24年度を目標としている」

 --農産物の海外への輸出は視野に入れているのか

 「現段階では、輸出までは考えていない。政府が成長戦略の一環として日本の農林水産物・食品の輸出促進に力を入れているのは承知している。ただ、当社の農業分野での取り組みは、まずは『アクト・ローカリー(地域で行動する)』という視点でやっていきたい。農業を通じて沿線地域を活性化し、地域の発展に貢献していく」

【プロフィル】清野友美

 せいの・ともみ 1998年に西武造園に入社。同社の管理運営事業に2005年の立ち上げ当初から携わり、同社などが共同運営する板橋区立熱帯環境植物館の館長を19年3月まで務めた。20年4月に西武アグリ社長に就任。埼玉県出身。

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