動画

米有人宇宙船、打ち上げ成功 9年ぶり自国で再開 初の民間機

 米宇宙企業スペースXが開発した新型の有人宇宙船「クルードラゴン」が日本時間31日午前4時20分過ぎ、米フロリダ州のケネディ宇宙センターから、米国の飛行士2人を乗せて国際宇宙ステーション(ISS)に向けて打ち上げられた。宇宙船は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。米国はスペースシャトルの廃止で途絶えていた自国による有人宇宙飛行を9年ぶりに再開した。

 クルードラゴンは世界初の本格的な民間宇宙船で、同社の大型ロケット「ファルコン9」で打ち上げられた。順調に行けば31日深夜にも、高度約400キロで地球を周回するISSにドッキングする。飛行士は数カ月滞在した後、再び搭乗し、フロリダ沖の大西洋に着水して帰還する。

 帰還に成功すれば8月30日にも予定される次の打ち上げで、日本人宇宙飛行士の野口聡一さん(55)らが搭乗する。

 米航空宇宙局(NASA)は2011年にシャトルを廃止した後、ISSへの飛行士の輸送をロシアのソユーズ宇宙船に有償で頼ってきた。シャトルの後継となる新型宇宙船の開発を民間に委託し、自国で輸送手段を確保することを目指していた。

 スペースXはISSに物資を運ぶ無人輸送船で既に実績があり、今回初めて飛行士を運ぶ任務を担った。米航空大手ボーイングも有人宇宙船の開発を進めているが、計画は遅れている。

 クルードラゴンは全長約8メートル、直径約4メートルのカプセル形で定員は7人。今回は米軍パイロット出身の飛行士2人が搭乗した。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus