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3次元計測で感染リスク減 筑波大発ベンチャー、空間内の換気状況予測

 筑波大発ベンチャー企業のピクシーダストテクノロジーズ(東京都千代田区)は、人工知能(AI)や3次元計測技術を活用した感染症対策サービスを開発した。早ければ6月にも使い勝手などを評価する実証実験を行い、8月にも提供を始める。

 「マジキリ」と題したこのサービスは、執務室の広さや形状、窓の配置、机やいすの配置などを手掛かりに、数値流体計算により換気危険度をシミュレーションする。その上で、物体からの熱量を赤外線で測定するサーモグラフィーや3次元計測機能付きのカメラなどで執務室内の人の動きを常時監視する。人の行動を記録し、証拠として残すことで、感染者や濃厚接触者を特定しやすくする。

 開発に当たっては、東京都の感染症マニュアルの作成にも関わったKARADA(カラダ)内科クリニック(同品川区)の佐藤昭裕医師が監修した。佐藤医師は「感染者の発見や隔離、換気、ソーシャルディスタンス(社会的距離)の保持などの面で的確に対応している」とコメントしている。

 ピクシーダストテクノロジーズは、筑波大の落合陽一准教授が自身の研究成果を元に2015年に米国で設立、17年に日本法人化した。

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