フジテレビ商品研究所 これは優れモノ

血液循環 必須の栄養素を高吸収力で補う (1/2ページ)

 タテホ化学工業 マグネシウムサプリ「Mag-on(R)」「ライフマグ(R)」

 運動不足解消にランニングや水泳などを楽しむ人が増えている。中には、健康のためというよりは、プロ・アスリートのように大会に向けて、ハードなトレーニングをこなしている人も少なくない。今回の「これは優れモノ」はそんなアスリートに向けたマグネシウムサプリを取材した。

 苦汁の再利用がきっかけ

 「塩田で働く人たちが丈夫で長生きしていたことから考え付いた製品です」と話すのは、産業ガス大手エア・ウォーターのグループ会社、タテホ化学工業ライフマグ事業部長の深谷(ふかたに)豊さん(50)。

 その昔、塩は海水を人力でくみ上げ、これを蒸発させて作るのが一般的だった。ある研究者が、日々海水に浸かって作業していた800人ほどの健康調査を行ったところ、がんなどの悪性腫瘍疾患で死亡した人がいなかったという。

 「海水に含まれるマグネシウムなどのミネラル成分に、ある一定の効果があったのではと言われています」(深谷さん)

 実際、国立がん研究センターなどの調査によると、マグネシウム摂取量の多い男性は大腸がんの発症リスクが低いというデータもある。

 タテホ化学工業の前身は、兵庫県赤穂市の赤穂西浜塩業組合化成部。赤穂は奈良時代から塩業が行われ、江戸時代には大規模な入浜式塩田が営まれていた。

 海水から塩を取り除いた後に大量に残る苦汁(にがり)は、文字通りなめると苦いので、そのまま捨てられていた。この苦汁を何とか利用できないかと発足したのが同社だった。

 同社では、苦汁から結晶を分離させることによって、水酸化マグネシウムを生成し、加熱して酸化マグネシウムを製造している。酸化マグネシウムには電気を通さず、熱を通す特徴があるためアイロンやホットプレートのヒーターの絶縁材料として使われている。また、同社製の酸化マグネシウムは、変電所の変圧器などに使用される電磁鋼板の製造工程に欠かせない材料としても用いられるなど、国内外のさまざまな工業製品に幅広く素材として活用されている。

 1948年の創業以来、主に工業用のマグネシウムを製造・供給してきたが、マグネシウム専門メーカーとして培った技術を生かし吸収力が高い水溶性マグネシウムを開発、2012年にサプリメント事業に参入した。

 アスリート向けに開発

 「食生活の欧米化により、日本人は慢性的なマグネシウム不足と言われています」と深谷さんは、一般消費者向けの商品開発に踏み出した理由を説明する。

 国内外のさまざまな研究結果からマグネシウムが、正常な血液循環に必須の栄養素で、不足すると2型糖尿病・高血圧・メタボリックシンドロームなどと密接な関わりがあることが分かっているという。

 12年に商品化したのが栄養機能食品の「ライフマグ(R)」。マグネシウム不足によるこむら返りに悩む人から大きな反響を得ている。

 さらに、14年にアスリート向けに発売したのが「Mag-on(R)」シリーズだ。顆粒(かりゅう)やジェルタイプなどシーン別に取れるようにした。「アスリート向けのエポックメーキング的なサプリです」と深谷さんは、品質の高さを強調した。

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