新型コロナウイルスの感染拡大に伴う県境をまたいだ移動の自粛が19日から全面解除されるのを前に、仙台空港などは16日、空港や旅客機内での感染症対策を報道陣に公開した。
仙台空港によると、昨年の利用者数は約374万人。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で空港の利用客はいずれも前年同期比で4月が84%減、5月は92%減となった。それでも、県境をまたいだ移動の自粛が19日から全面解除されるのに伴い、今後は利用客が徐々に増加することが見込まれることから、空港などでは感染防止対策を公開することにした。
仙台空港を拠点とする航空会社「アイベックスエアラインズ(IBEX)」では感染防止のため、外気を機内に取り入れ、床下から外に放出するシステムを導入。同社によると、5分程度で全ての空気を入れ替えることが可能だという。また、運航終了後、客室乗務員や整備士によって機体内の座席や荷物棚の消毒作業を行うほか、乗客への飲み物の提供などは当面の間は実施しない方針。
空港では、航空券の購入などを行うカウンターに飛沫(ひまつ)を防止する透明のカーテンや、列に並ぶ人の間隔を一定に保つために目印となる「フットサイン」を3月から設置。利用客が「3密」にならないよう、細心の注意を払っている。
仙台空港管理部の更級(さらしな)大介コーポレートグループ長は「旅行などが徐々に可能になると思うので、安心して空港を利用してほしい」と話した。