日本電機工業会が18日発表した5月の白物家電の国内出荷額は、前年同月比8.8%減の1940億円と8カ月連続でマイナスとなった。新型コロナウイルス感染症対策による販売店の休業や営業時間の短縮、外出自粛が影響した。
品目別では、エアコンが13.0%減の793億円で8カ月連続のマイナス。冷蔵庫は11.2%減の290億円と2カ月ぶりに前年を割れた。一方、洗濯機は1.4%増の283億円で6カ月ぶりにプラスとなった。
ホットプレートやトースターといった調理家電が前年に比べて増加しており、工業会は「自宅での食事の機会が増えた」と指摘した。
一方、電子情報技術産業協会(JEITA)が同日発表した、薄型テレビやオーディオ関連など民生用電子機器の5月の国内出荷額は前年同月比23.9%減の719億円だった。新型コロナの影響を受けて、記録を遡(さかのぼ)れる2000年1月以降で単月としての最低額を更新した。
カーナビなどのカーAVC機器の出荷額は、新車の販売不振で37.5%減の287億円と落ち込んだ。オーディオ関連機器も29.9%減の47億円だった。
学校行事などのイベントの減少を背景にデジタルビデオカメラが不調で映像機器は8.0%減の384億円だったが、薄型テレビの出荷数量は16.8%増の36万3000台で、JEITAは「巣ごもり需要があったのだろう」と分析した。