金融

銀行間送金手数料引き下げ検討 ペイペイなど参入、競争激化

 銀行間の送金手数料が下がれば、一般利用者の振込手数料も下がる可能性がある。送金手数料は送る側の銀行がいったん支払うが、その原資は振込手数料として利用者からも徴収しているためだ。近年は金融とIT(情報技術)を融合した「フィンテック」事業者などの資金移動業者が、安価な送金サービスを提供しており、競争環境の激化も振込手数料の引き下げ圧力となりそうだ。

 資金移動業は2010年に施行された資金決済法で導入され、それまでは銀行などの金融機関にしか認められてない送金業務が登録を受ければできるようになった。代表格はスマートフォン決済で一気に利用者が増えているペイペイやLINE(ライン)ペイなどだ。これらのサービスの多くは同じアプリ利用者であれば送金は無料。しかも24時間いつでも送金が可能で、電話番号などで送金できるため、口座番号を聞く必要がないメリットもある。

 1人暮らしの子供への送金や飲み会での割り勘など、多様な場面で使われ始めており、日本資金決済業協会によると、18年度に資金移動業者が取り扱った金額は1兆3000億円を超え、8年間で100倍近くまで急増している。

 ただし欠点もある。一つは受け取った資金の現金化には手数料が発生することが多い点だ。例えばペイペイの場合は100円がかかる。受け取った資金を、ペイペイでの買い物に使えば問題ないが、受け取る側からすれば現金の方が助かるというのが現状だ。

 また、マネーロンダリング(資金洗浄)などのリスクから、1回の送金額の上限が法律で100万円に制限されている点も、企業間送金などビジネスでは使いにくいとされている。ただ、5日には資金移動業者を3類型に分け、100万円超の送金を認める改正資金決済法が成立しており、銀行の既得権益は崩れつつある。(蕎麦谷里志)

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