それぞれの上映期間中は動画共有サイト「Vimeo」でも有料配信。視聴料はいずれも1200円程度を予定しており、上映中の配信収入の半分を各劇場に還元する。
ミニシアターは、一般的に200席以下の劇場とされ、全国に160館程度ある。主に大手映画配給会社を介さないインディーズ作品や芸術作品、過去の名作などを上映しており、「映画の持つ多様性を象徴するのがミニシアター」と理沙さんは言う。
しかし、その経営はウイルス感染拡大で急激に悪化。シアターセブンの場合、4月8日から休館し、5月23日に再開したものの客席は3分の1に。ガイドラインでは2分の1とされるが、規模の小ささから密度が高くなってしまう懸念があることを考慮した。
同館の映画番組編成、小坂誠さん(32)は「新作の上映、配信収入の還元という提案をもらってうれしかった」。休館前と比べて観客の雰囲気は明るくなってきたといい、段階的に客席数を増やしていく方針。「もっとたくさんの人に劇場に足を運んでもらいたいが、すぐには無理。当面は上映とネット配信と並行して取り組む。感染収束後は、ミニシアターの新しいモデルになるかもしれない」と話している。