遊技産業の視点 Weekly View

型式試験の国内検査機関事情

 □ぱちんこジャーナリスト、LOGOSインテリジェンスパートナー・POKKA吉田

 GLIJapan(G社)という社団法人がある。ここは一昨年に国家公安委員会から指定試験機関の指定を受けていた。指定試験機関とは遊技機に関する試験事務を担う。遊技機製造業者は型式について都道府県公安委員会から検定を受けることができる。検定型式に属する遊技機をぱちんこ店に設置する場合、公安委からの変更の承認を得ることができる。すなわち検定がなければぱちんこ店は新台入替ができない。その検定を受けるために必要なことが型式試験の適合だ。

 型式試験は試験事務そのものなので、指定試験機関しか実施できない。この検定制度が始まって以来、型式試験を担ってきたのは現在の保安通信協会(保通協)という財団法人のみだった。

 過去、保通協以外に初めて指定を受けた遊技機試験機構という社団法人があった。ここは7年前の1月に指定を受けたが試験事務を一度も担うことなく同年11月に指定から外れている。

 遊技機は技術革新の進捗(しんちょく)がとてもはやいため、専門の技術スタッフや専門の試験機器が試験事務には不可欠である。しかもその試験は適合すればぱちんこ店に導入可能となるので、試験事務そのものも適切に実施されなければならない。保通協は警察庁にとっては外郭団体的なところであるからその点信用もある。だが、保通協以外のところは前例では指定を受けるも試験事務参入はできなかった。G社はこのほど、各遊技機製造業者に対して型式試験を実施することをアナウンスした。今のところは月1型式でぱちんこ遊技機のみ。回胴式遊技機については準備中とした。

 現在の保通協は、ぱちんこと回胴とをそれぞれ週20型式ほど処理する試験事務能力を持っている。G社はまだそれに遠く及ばない。しかし、実施されれば遊技機の検定制度が始まって以来の出来事となる。さらには「GLI」というのは海外カジノゲーミング市場における大手検査機関である。それを名前に冠するG社の今後には注目しておきたい。

                  ◇

【プロフィル】POKKA吉田

 ぽっか・よしだ 本名・岡崎徹。1971年生まれ。神戸大学経済学部中退。著書に『パチンコが本当になくなる日』(扶桑社新書)など。2016年2月より本名の岡崎徹としてぱちんこ業界紙「シークエンス」発行人編集長。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus