政府がレジ袋の有料化を全国の小売店に義務付ける制度が1日始まり、コンビニ大手などが買い物客に有料で販売した。環境への影響を抑えるため、使い捨てになるレジ袋を減らすことを目指す。多くの企業が有料化する一方、環境に配慮した素材を使った袋の無料配布を続ける動きもあり、対応は分かれた。商品を持ち帰るマイバッグの携帯が定着するなど消費者の行動が大きく変わりそうだ。
コンビニ大手では、ローソンがSサイズとLサイズ、弁当用の3種類の袋を税込み3円で販売し始めた。東京都品川区のローソンで購入した飲料やおにぎりを持参のマイバッグに入れていた千代田区の男性会社員(39)は「環境対策は理解できるが、これから毎日マイバッグを持ってくるとなると面倒だ」と話した。
セブン-イレブン・ジャパンは小、中、大と弁当用の4種類をそれぞれ税抜きで3円、特大サイズを5円に設定。ファミリーマートも大きさを問わず税込みで3円とし、大手3社がそろって有料化した。
北海道を中心にコンビニ「セイコーマート」を展開するセコマ(札幌市)は、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、消費者負担を回避するため、1日以降も有料化の対象外となる袋を当面の間、無料で配布する。
同市中央区の店舗を訪れた北広島市のコールセンター従業員、白川理香子さん(43)は「コンビニ利用時に袋は持ち歩かないのでありがたい」と話した。札幌市中央区の会社員、本田恵理さん(44)は、レジ袋の問題がクローズアップされたここ数年、マイバッグを持ち歩いている。「環境問題は気になる。自分にできることからしていきたい」と話した。
有料化の対象は、商品を入れるための持ち手のついたプラスチック製袋。植物由来の素材を使った袋などは有料化を義務付けられない。