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大林組 コロナで自動化や機械化進む

 大林組社長・蓮輪賢治さん(66)

 --新型コロナウイルスの影響の現状と課題は

 「工事の中断はなくなった。ただ、まだ予断を許さないので、就業前の体温の確認や交代制で作業員が密にならないような配置をしたり、工具類の消毒も実施している。新型コロナを機会に作業員の意識改革や現場での働き方が変わることも期待している」

 --資金繰りに支障をきたしていないか

 「1月頃から新型コロナの影響は無視できなくなるという感触をもったため、通常よりも手元流動性を確保しようということで3月末に1800億円強を国内外のグループ会社に資金供給できるようにした。さらに5月には、先が読めない中で事業活動に瑕疵(かし)が生じないようコミットメントラインを拡大した」

 --都心のオフィスなどの需要の変化が予想される中で、建設受注はどう変化するか

 「請負事業者として民間の設備投資がどう変化するのか、懸念材料とみている。オフィス市場がどう変化していくかはなかなか見通せないが、各企業がオフィス内の『密』を回避するようになると従業員1人当たりのオフィス面積が増加し、オフィスのレイアウト計画に影響してくる可能性がある。ただ、従来からの防災や減災のためのオフィスの強靭(きょうじん)化に向けた再開発は、首都直下型地震の懸念があることからも待ったなしとみる」

 --第5世代(5G)移動通信方式などICT(情報通信技術)の活用には追い風では

 「新型コロナの感染症予防のため人と人の接触を避けるという意味では、施工や土砂の積み込み作業の自動化や、ダム工事の品質管理の機械化などは進むだろう。ただ、自動化や機械化は以前から目指してきており、密を避けるためにやろうとしていたのではない。結果的に感染症対策にも寄与するだろうということだ」

【プロフィル】蓮輪賢治

 はすわ・けんじ 大阪大卒。1977年4月大林組入社。2010年4月執行役員、15年6月取締役常務執行役員を経て18年3月より現職。大阪府出身。

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