米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は13日、ソフトバンクグループが、2016年に約3兆3000億円で買収した英半導体開発大手アーム・ホールディングスの一部または全ての株式を売却することや、同社を再上場することを検討していると報じた。
ソフトバンクグループはファンド事業が振るわず、20年3月期連結決算の最終損益が赤字だった。負債の削減や自社株買いに充てるため、通信子会社ソフトバンクや、米携帯大手TモバイルUS株の売却を進めている。
アームは半導体の製造はせず、開発や設計に特化。半導体メーカーからの技術使用料などを収益源とする。米アップルはスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」などのプロセッサーを、アームのライセンスに基づき、設計している。
アーム株に関する検討は初期段階といい、米金融大手ゴールドマン・サックスがソフトバンクグループに助言しているとしている。
ソフトバンクグループをめぐっては、同社株を大量取得した米投資ファンドのエリオット・マネジメントが大規模な自社株買いを要求した経緯もある。(ニューヨーク 共同)