金融

322人分の不正契約判明 日生の退職金制度悪用問題

 日本生命保険は17日、営業部長だった元男性職員が、国の中小企業向け退職金共済制度を悪用して虚偽の契約を結び、退職金が不正受給されていた問題を巡り、新たに322人分の不正な契約の存在が分かったと発表した。計約5900万円が不正に受給されていた。

 元男性職員が悪用していたのは、独立行政法人「勤労者退職金共済機構」が運営し、国が一部を助成している退職金制度。日生は機構に代わり、事業主に加入を勧め、契約が成立すると元男性職員の営業成績が上がる仕組みだった。

 不正事案は最初、平成26年に発覚。これまでは22~26年度にかけて約160人に計約3600万円を不正受給させていたことが明らかになっていた。

 昨年、顧客から日生に契約の問い合わせがあったのをきっかけに6~20年度に調査対象を広げたところ、さらなる不正が見つかった。今回の約5900万円は日生が機構に賠償する。

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